株式会社ビーガル|「業務課題」にAI研修をカスタマイズ - 動画をアップするだけでCADソフト操作マニュアルを自動生成
「生成AI研修」と聞くと、“ツールの使い方を学ぶ座学”を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、現場が本当に必要としているのは、“自社がやりたいこと”に研修そのものを合わせ、日々の業務を実際に軽くするところまで踏み込んでくれる研修です。とりわけ、担当者しか対応できない「属人化した作業」ほど、その効果は大きく表れます。
そんな中、今回お話を伺ったのは、CADソフトウェアの企画・開発・販売を手がける株式会社ビーガル。同社が抱えていたのは、「自社製品の操作マニュアル作成に膨大な時間がかかる」という現場の課題でした。そこでTeamSpartaは、一般的な入門コースではなく、“その課題を解決する”ことを目的に研修そのものをカスタマイズ。結果として、動画をアップロードするだけで、CADの操作マニュアルをAIが自動生成する仕組みが生まれました。
お話を伺ったのは、大阪を拠点に図面DX事業部で教育を担当される中川 由美子様。「やりたいこと」を起点に生成AIをどう自分の仕事へ取り込み、どんな成果を生み出したのか。その“リアル”をご紹介します。
会社紹介:CADソフトウェアの企画から販売までを手がける
インタビュアー(以下、スパルタ):
まずは御社の事業内容について、簡単に教えていただけますか?
中川様(図面DX事業部 教育担当 マネージャー):
弊社は、CADソフトウェアの設計・企画・開発・販売を行っている会社です。あわせて、「Wisebook」という電子ブックの設計・開発・販売も手がけています。私が所属する図面DX事業部では、2D CADの「DynaCADシリーズ」と3D CADの「DynaCAD CUBE」を、企画・開発・設計から販売まで一貫して担当しています。
スパルタ:
その中で、中川様はどのような役割を担っていらっしゃるのでしょうか?
中川様(図面DX事業部 教育担当 マネージャー):
私は、CADソフトウェアをご購入いただいたお客様への操作研修と、その研修で使う資料作成を全般的に任されています。
従来の課題:伝わる研修教材を、もっと効率的に作りたい
スパルタ:
現在の業務の中で、困っていた点や課題に感じていたことを教えてください。
中川様(教育担当 マネージャー):
私はお客様への操作研修も担当しているのですが、“伝え方”には毎回悩まされます。同じ教材でも、受講される方によって伝わり方が違いました。だからこそ、土台となる教材づくりの部分は、できるだけ効率化したいと感じていました。
出会い:展示会で響いた「できます、多分」という一言
スパルタ:
中川様は、私たちが出展していた展示会「Climbers Startup Japan Osaka」にご来場いただきました。参加された背景を教えてください。
中川様(教育担当 マネージャー):
先ほどの資料作成の話につながるのですが、修正も新規作成もとにかく時間がかかるんです。テキストは導入いただくお客様ごとに内容が微妙に違いますし、弊社のCADは年1回バージョンアップするので、そのたびに画面ショットの差し替えを1冊1冊すべて手作業でやっていました。「これを生成AIで自動化できないか」と思って調べていたら、AI博覧会をやっていると知って、「じゃあ行ってみよう」と。
スパルタ:
TeamSpartaのブースをご覧になった際の第一印象はいかがでしたか?
中川様(教育担当 マネージャー):
「すごい」って思いました(笑)。会場の入口に大きなスペースで、全部真っ赤で。「一体何の会社だろう」と思いながら近づいていったら、お声がけいただいて。第一印象は、とにかく“すごい”でした。
スパルタ:
そこから、研修を受講いただくことになったきっかけは何だったのでしょうか?
中川様(教育担当 マネージャー):
「動画から画面ショットを自動で撮って、マニュアルまで作りたい。そういうことはできますか?」とお聞きしたとき、「できます、多分」というお言葉があったんです。私は関西にいるので、あの「よく知らんけど多分いける」というニュアンスがすごく響きました。
それまで他の展示会でも同じ質問をしてきたのですが、皆さんことごとく「できないです」「無理です」ばかりでした。だからこそ、前向きな反応をいただけたことが強く印象に残りました。展示会のあと、TeamSpartaさんが一度社内に持ち帰って“本当に実現できるか”を技術的に検証してくださり、そのうえで私の課題に合わせた具体的なカスタマイズのご提案をいただきました。その内容に納得できたからこそ、社長にも“プレゼンメール”で説明して承認をもらい、受講に至ったんです。
受講前の認識:「知っている」から「仕事で使える」へ
スパルタ:
これまで生成AIについて学ばれた経験はありましたか? 受講前は、どのような認識をお持ちでしたか?
中川様(教育担当 マネージャー):
私も「教えて」「調べて」と短い文章を投げるだけで、実務で使ったことはありませんでした。活用が進まない理由は2つあると思っていて、1つは「生成AIに興味があるか」、もう1つは「自分の業務にどう活かせるかをイメージできるか」。この2つが揃って初めて「使ってみよう」となる。私自身、研修の座学で「そんなことができるんだ」という発見が本当に多く、受けている途中から「これ、自分の仕事でもできるのかな」という考えがどんどん浮かんできました。
「課題ありき」だから、研修をカスタマイズした
スパルタ:
「研修を受けたい」よりも「やりたいこと」が先にあった、と伺いました。
中川様(教育担当 マネージャー):
そうですね。私は「生成AIの研修を受けたい」よりも、「操作マニュアルの作成を効率化したい」という課題が明確にあったんです。それを実現するには、従来の入門コースだけでは難しいということで、通常の動画講義に加えてメンタリングの回数の追加やChatGPT有料版の提供など、私の課題に合わせて研修をカスタマイズしていただきました。「自分のやりたいことができる」と初めて言ってくれた会社さんだったんです。
カスタマイズ実践:動画から、CAD操作マニュアルをAIが自動生成
スパルタ:
ここからは、中川様が取り組まれたプロジェクトについて伺います。展示会で相談された「マニュアルの自動化」が、そのままプロジェクトになったのですよね。
中川様(教育担当 マネージャー):
プロジェクト名は「動画→操作マニュアル量産システム設計書」です。私の業務、特にマニュアル作成が社内でかなり属人化していて、研修マニュアルを作っているのは私だけ、という状況でした。これを私だけでなく、他の部署でも簡易マニュアルや営業資料に使えるようにしたい。そこで、操作手順を1〜2分の動画で撮影し、それをChatGPTにアップロードするだけで、プロンプトを通じてWord形式の操作マニュアルまで自動で出力する、という仕組みをつくりました。ChatGPT有償版のGPTs機能を使って展開すれば、他者でも私の作ったAIプロセスで資料を”量産”できる、という内容です。
スパルタ:
実際の成果は、どれくらいの時間短縮につながりましたか?
中川様(教育担当 マネージャー):
テキストの新規作成でいうと、これまで2時間かかっていた作業が40分ほどに短縮されました。手で修正していた時間と比べて、工数は大体3分の2ほど軽減できています。でも一番驚いたのは、完成品を見たときです。「CAD触ったことあるの?」「なんでそこまでわかってるの?」というくらい、私が自分で作るより素晴らしい表現で操作指示文が返ってきて。その時の感動は今でも覚えています。出来上がったものを、社内中に「こんなのができた」と見せて回ったほどです(笑)。
私が制作する研修テキストは、単にコマンド操作を教えるのではなく、事務所に戻ってすぐ使えるよう“ストーリー性”を持たせて作っています。それを考えながら作るのは体力も気力もかなり消耗するのですが、今回のプロジェクト成果物によってその消耗がまったくなくなりました。単にマニュアルを作る方法を得ただけでなく、「生成AIでこれができる、やってみよう」と先に考えが浮かぶようになった。業務への取り組み方の可能性が広がったことが、一番大きいと思っています。
研修後の展開:社内勉強会、そして「社員全員のAI活用」へ
スパルタ:
研修後、社内ではどのような展開を予定されていますか?
中川様(教育担当 マネージャー):
大きく3つあります。1つ目は、ChatGPT有償版を会社として契約すること。2つ目は、受けた研修を社内にフィードバックする勉強会の実施。3つ目は、弊社のCAD製品をお使いのお客様向けに、生成AIと絡めた講習会ができないか、という構想です。
実は1つ目と2つ目は、すでに実現しています。社長に完成品を見せて、直接プレゼンしたんです。「有料版を契約すればみんな使えて、作業効率が上がります」と訴えて、「いいね」と承認をいただきました。勉強会も、3月に研修が終わって2〜3週間後には実施しました。
他社研修との違い:「必ずリターンがある」
スパルタ:
他の研修プログラムと比較して、TeamSpartaの研修の特徴はどこにあると感じましたか?
中川様(教育担当 マネージャー):
2つあると思っています。1つ目は「必ずリターンがある」こと。他の研修は座学で終わるイメージが強かったのですが、TeamSpartaの研修は、自分で考えて、企画して、実行するので、研修が終わると即、業務に活かせる。ここが一番のメリットだと思います。2つ目は、やはりメンターさんの存在です。壁にぶつかったとき、本当に私と同じ気持ちで寄り添って、いろいろアドバイスしてくださった。これも大きな強みだと思います。
まとめ:“課題に合わせた研修”が、現場で使える成果に変わる
株式会社ビーガル様の事例が示すのは、成果の出る生成AI研修とは、“何を学ぶか”だけでなく、“自社の課題にどこまで研修を合わせられるか”にあるということです。「自社製品の操作マニュアル作成を効率化したい」という明確な課題に対し、TeamSpartaは一般的な入門コースにとどまらず、メンタリングの追加や環境の提供まで含めて研修をカスタマイズしました。その結果、動画をアップロードするだけでCADの操作マニュアルをAIが自動生成するという、現場で本当に使える成果が生まれました。
重要なのは、画一的な研修を導入することではなく、自社の課題に合わせて実務に落とし込み、アウトプットまでやり切ること。ビーガル様のように、“やりたいこと”を起点に研修をカスタマイズし、実際の成果につなげていく——それが、AI活用の再現性を高めるための最良のアプローチと言えるでしょう。
「自社の課題に合わせた生成AI研修を実現したい」——そんな企業さまは、ぜひTeamSpartaにご相談ください。